読んだ本(5)
5/1〜6/9
『放射能汚染の現実を越えて』小出裕章
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
買ってパラパラ読んだ本は他にもあるが、きちんと読んだのはこの一冊のみ。あとは中日新聞。
以前、このブログでも紹介した小出氏の講演会の映像を見た人がいれば、これは薦めたい本だ。単に「放射能や原発に関する本」という意味でなく、著者の小出裕章という人物を知ることができるからだ。
僕は小出裕章氏を知って、こんな研究者がいたのかと驚いた。僕は大学時代を遊んで過ごしてしまっていて、「研究」や「論文」というものが、正直ずっと理解できなかった。6年間もいたのに。が、小出氏の専門家としての姿勢を知り、ようやく「研究」というものの価値が理解できたようにすら思う。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
原発というテーマを他の人たちがどう思っているかはわからないが、個人的には感銘を受けた。僕のこの先の考えや行動にも影響は受けるだろうと思う。僕はいろいろと影響を受けやすい人間なのだから、せめて、真摯な生き方をしている人のオスソワケ程度でもいいから、真似できないかと自分に言いたい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
建物をつくることを仕事としている自分は、自分の興味とやっていることに矛盾があるからだ。僕は「建物」に対しての興味が薄いから、他の人より、この矛盾が大きいと思う。特に、今回の震災の映像をみると、「建築」すら、違うんじゃないかとわからなくなる。もちろん、建築だからできることも理解はしているつもりだ。ただ、この震災の年に、建築士の資格を取ろうとしているのだから、この責任は重い。が、逃げる、のも納得いかない。いや、現状を「続ける」ことも、逃げであったりするのだが…。うーん、なんとも思考能力のなさが表れるな、これは。