2009.9.20

「iPhone」
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 iPhoneを購入した。といっても、3ヶ月前のこと。これは現時点での最先端テクノロジーの結晶と思われるが、サイズのわりに重量があるのが、最大の弱点だ。いつもポケットに入れておくには、少し重い。まあ今のところ家にインターネットが来ていないので、ネット端末としては役立ってはいる。が、なにせ小さいのでパソコンより使いにくい。いまいち、使い勝手が中途半端。携帯電話は別にあることだし、もう解約しようか。
 先日、充電がなくなったときに、iPhoneが動かなくなり、ウンともスンとも言わなくなった。その後、しっかりと充電をしたら、また元通り動き出したが。後日、友人に聞くと同じようなことがあったとのこと。iPhoneはバッテリーが完全になくなると、しばらくは充電しても動かなくなるらしい。(iPhoneはすぐバッテリーがなくなるのに。)現代の機器は壊れると自分たちで修理もできない。開けて中身を見ることすらできない。コレはちょっと物足りない。もう解約しようかな、やはり。
 ところが、解約してもいいかなどと思い始めると、今度は逆にiPhoneのいいところが見え出すのである。人情とはわからないものだ。悪いヤツだと思っていたものが、ふとたまにイイ所が見えると、そのイイ所がより輝いて見えてしまうらしい。ちょうど、いかにも悪そうなヤクザが片手はポケットに突っ込んだまま、でも汗だくでごみ拾い活動に参加していたら、それがほほえましく輝いて見えるように。
 そもそもiPhoneが活躍するのは「外」で使う場合だ。パソコンのように家の中だけで使うのには適していない。僕は家でばかり使おうとしすぎていたのかもしれない。思い直し、最近は外出時もいつも持ち歩くようになった。
 そういえば、昨日のこと。iPhoneを片手で操作しながら、自転車に乗っていた。iPodで音楽を聴いていた。しかしこれは前方不注意になりやすく、危険な行為である。小さな交差点の赤信号で、車もきていない。渡ってしまおう。そのまま通り過ぎようとしたときだった。左手の車道から車がきた。オッと、ストップ!ブレーキをかけて急停車した。
 そのとき、耳ともで警告音のようなものがして、次の瞬間、なにかいい音楽が聴こえ始めた。
 一瞬理解できなかったが、すぐにわかった。iPhoneにはシャッフル機能があるのかもしれない。iPhoneを「振る」と、ランダムに選んだ次の曲を流してくれる。さっき、自転車を急停車したときの反動で、その機能が作動したのかもしれない。最近のデジカメでは、写真を縦向きで撮ったか横向きで撮ったかを自動で判断してくれる機能がついているが、あのセンサーを応用すれば、iPhoneを振ると曲のシャッフルが出来るというのも技術的に可能だろう。
 たぶん、そういうことだ。何度か振ってみたが、その都度やはり曲が切り替わる。iPhoneを買って、3ヶ月目。新しい機能を発見した。iPhoneが輝いて見えた。