2009.9.15

フラれた。
そう、建築の話しである。何回かチラリと書いていた、保育園園舍の設計コンペ。結果、敗れました。
 今回のコンペにはいくつか悔しい点もある。一つは、なぜダメだったのか、その批評を全くもらえないこと。今回、結局他の案を一つも見ることができず、結果だけが発表された。その一等の案がまだどんな提案かも公表されていない。公開プレゼンのはずが、非常に閉じたコンペだ。審査員のメンバーも行政をトップとした構成で、建築関係の審査員は一人もいなかった。
 もちろん、コンペを提出した後には、自分たちの案のダメなところがたくさん見えてきて、落ち込みそうにもなった。が、これは建築のプランとしても、その建物が出来上がっていくプロセスとしても、今までの保育園とは違った提案はできていると思う。そしてこれは建築の関係者だけでなく、いわゆる普通の一般の人が見ても、通ってみたい、通わせたいと思える保育園だと判断している。今回できなくても、いつか実現させたいとも思っている。
 個人的には、僕はプレゼンをしたかった。しゃべりたかった。(が、結局は別の企業がプレゼンを担当した。そして、本番の「公開プレゼン」には発表者以外が立ち入り禁止とのことで、会場にすら入れなかった。)審査員が建築関係者であろうとなかろうと、セルフビルドのよさは伝わるはずだ。むしろ、僕は専門的になりすぎた建築を、もっと一般の人が関われる土俵でつくりたいと考えていて、かえって建築を勉強していない人たちの方が話しをしやすい。もちろん、提案書にその考えはのせたのだが、今回のコンペは、きちんと勝負することができなかった、という気持ちも残った。
 社会人になっての大仕事、と気合いをいれた。この保育園をつくっていくことがすばらしく見えてきて、このままこの広島県に住んで、自分の子どももここに通わせようとまで考えたりもしていた。仕事において、そこまで思わせてくれたこの機会は大切にしたい。