庭の梅がつぼみを付けている。
家の梅は、白い花が咲く。が、つぼみは赤色をしている。
もうしばらくすれば、花が咲き始め、鳥たちもやってくるだろう。
毎年この梅が楽しみで、未だにこの家から引っ越せないでいる。
建築系の大学を出たのだし、「気楽に引っ越して、いろいろな家に住んでみたい」とは常々思っているのだけど、他の物件とこの家と比べてしまうと、結局離れられないでいる。
2月、梅の花が咲き、家に居ながら花見ができる。やがて、実がなったら梅酒をつけ、その年の冬には梅酒が飲み頃になる。
この繰り返し。
ようやく、また、梅の花が咲く時期になった。
春が、懐かしく思い出される。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
実家に帰ったら、川井一義先生から小包みが届いていた。
中身は木製ペーパーナイフで、先日、栄のギャラリーでの展覧会(『心の扉 小品展Ⅱ』)で購入したもの。
『傷ついたリンゴ』等の作品にも惹かれたが、でもあえて、リンゴ色のナイフを選んだ。
川井先生は、今年3月で名古屋市立大学を定年退職される。
先生は「この展覧会が、俺の最終講義。」と話されていた。
展覧会会期中、僕は2度訪れ、この先やりたいことなどの話しを伺うことができた。
川井先生は、最もお世話になった先生の一人だ。
特に大学院の時にはいろいろなものをつくらせてもらい、そして、よく褒めてもらえたように思う。この「褒めてもらえた」ということが、何より楽しい気持ちにさせてくれ、世界を広げてくれた。
この大学院2年間で、僕のファインアートの制作に対する姿勢は、俄然、積極的に変わったと思う。
名古屋市立大学 芸術工学部に入ってよかった、ことの大きな一つに、川井先生の存在があるとひそかに自覚している。
教員のお仕事、おつかれさまでした。感謝しています。
家、遊びに行きます。そして、ぜひ「サロン」の件、実現させていきましょう。協力します。