水浴び(No.1) [2011.7.9]

梅雨が明けたらしい。
いよいよ夏。

何もしなくても暑いのに、
自転車をこいで、山を越え、丘の上にある覚王山の家まで帰宅する。

家に着くと、とことん暑いのだけど、ジツは、
エアコンより、扇風機よりも、もっと強力な冷却方法がある。

それが、カンボジア流 水浴びだ。

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方法は、いたって簡単。
要は、水のシャワーを浴びる、だけ。
家にシャワーがなければ、洗面器に水を溜め、浴びればいい。

僕は、これをカンボジアで学んだ。

年間平均気温が28℃近い熱帯モンスーン気候のカンボジアで、
エアコンもなく、どうやって人々はやっていけるのか。
その一つの答えが、水浴びだった。

サバァーーッと、冷たい水を浴びれば、さっぱりする。
僕が聞いた話では、彼らは一日5回くらい水浴びをするそうで、
暑くなれば、何度でも水浴びすればいい、とのこと。
なんとすがすがしく、気持ちのいい暮らしだろうと思った。

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日本もアジア。
しかも名古屋は、ことさらに暑い。
だが、「暑い、暑い」と嘆く人には、一度水浴びをおススメしたい。
暑さは吹き飛ぶ。

唯一、最大のポイントは、「湯」を混ぜないことだろう。
少しも「湯」の蛇口をひねらず、最初から最後まで水のみを使う。
最初は、あまりの冷たさに、絶句する。
いや、「うぉぅっ」とヘンな声まで出てしまうかもしれない。

が、頭を洗い、体を洗い、しているうちに多少は慣れる。

僕は、一人暮らしの生活に、「アジアの旅」を重ねて見ているところがあるのだけど、
この水浴びも、そういう楽しさがある。
ある意味、「修行」に近い。

だから、「湯」を混ぜるなんて、文字通り「生ぬるい」。
それに、冷水を使えば、冷たすぎて水を出しっぱなしに出来ない。
節水、水を大事にすることにもつながるのだ。

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「アジアン」、「アジア風」なんて、どうもアヤシい。
僕がみたアジアの気持ちよさは、とても簡素で、そして刺激的だった。
夏は、その感覚を思い出させてくれる。