サカヅキ [2011.2.9]

禁断の行為をしてしまった。
そう…
日本酒を、一人で、飲んでしまったのである…

自分の中で、ビールは許せた。梅酒も、ラム酒も、問題なかった。
でも、「日本酒」だけは一人で飲むものではない、と考えていた。
それは、TVで観る先入観かもしれないが、日本酒を一人でチビリチビリとやる様子が、「ダメ」な人のイメージ、ああはなりたくないな、のイメージのであったからだ。

吹上にあるアンティークの店で、ガラスのオチョコを見つけた。
逆三角形のかたちをした小さなガラス製で、赤紫色の透明な花が描かれているもの。
一目ぼれ、というやつで即購入。

それで、今週は、毎日飲んでいるのである。
一たび、禁断の扉を開けてしまったら、ついつい日本酒に手が伸びるのだ。
自分は特に酒好きというわけではないはずなのに…

帰り道。
西の空に沈む前の、三日月を見た。
月の下側が光るお椀型が「オチョコ」に見えた。

さかづき?、って?、そ?う?い?う?こ?と?
逆さまの月…
街の向こう側に沈むサカヅキを見て、そう思った。