日記 [2008年7月]

080731
今週の新日曜美術館で石山修武の特集がやるらしい。石山さんには大学一年の頃に会って影響を受けた。その時も学校を休んでカンボジアへ行っているし、講義を聴きに早稲田大まで行ったこともあった。今週末にはその展覧会に行く予定。ブログのページの右袖に、そのTVの情報を記載。この右袖部分を活用していくと、もっとブログが立体的になりそうだな。いずれはホームページをつくりたいけど、今はこれを充実させていこう。

つい最近、東京の友人2人に、元気な赤ちゃん誕生。めでたい。会社でお中元クジをやって、麦酒一箱が当たった。めでたい。サングラスかけた超能力マジシャンの台詞じゃないけど、キテる、かもしれないな、これは。日記更新の頻度をあげよう。


080727
22日、火曜日。朝8時半会社着。驚いたことに、育てていたトマトが完全に枯れている。この3連休、水をやっていなかったからだろう。せっかく小さな実もなってきたのに。ひどく枯れてしまっているのでショックをうける。けど、昼に水をやって様子を見ていたら夕方には復活してきた。根っこと茎は生きていたからだろう。感動。朝は、枯れていた葉が、夕方にはちゃんと葉を広げてくれた。日中は暑すぎるのでプランターを日陰へ移動しよう。

27日、日曜日。午前10時から中部大学で一級建築士の試験。計画、法規、構造、施行の4科目。
今回は準備不足だけど、ちゃんとやればイケる、これなら。計画、構造、施行の勉強自体は苦にならないし、法規は、もう少し実務をこなしていけば、わかってくるだろう。17時、試験終了後、マツと飲み。千種にて。そしたら居酒屋に、カナコさん、スミさん、カミヤさんもいて合流。カミヤさん、ファッションの制作やっててその話が新鮮で面白い。流行、タグ、そしてカスタマイズ。近くのバーへハシゴ。24時過ぎ、自分は地下鉄本山で終電逃し、タクシー帰宅。マアしょうがない。試験終わったことだし。


080721
2年前、留学に出るときに半年以上も使わないのだからとケータイ電話を一度解約し、イタリアのボーダフォンで契約し直した。帰国後、また新規でドコモを購入。会ったり連絡取る機会があったりした人には新しい番号を教えれたのだけど、その時点でケータイの連絡がつかなくなった人も多々いる。これはサビシい。アドレスとかパソコン内のデータは、プリントアウトしておくべきだな。このネットの日記だって、Kayaba Nikkiだって、いつサーバーが故障するかわからない。今は読まないとしても、一度、製本しておくべきかもしれない。


080719
トマト日記。先週、会社で育てているトマトのほかに、小海老草の白色も買ってきた。今週、それに癒されると言っていたMさんが、プテリスという植物を買ってきてくれた。で、またそれに影響されてか上司Iさんも日々草を持ってこようと言い出した。同期Oさんも自分も買うとのこと。こういう連鎖反応とか共鳴みたいなのがもっと大きい規模で起きると面白いんだ。

ギター日記。朝、弦が切れていた。マアかなり古いからしょうがない。試験後張り替えて、新しい曲とかやっってみるか。

水泳日記。運動したかったので、久々に近所のスポーツセンターへ。自分は小学生の頃は一応水泳を習ってた。が、開始30分でバテる。一生泳ぎ続けるサメとかマグロは凄い。とか思いつつ、また泳ぎだしたら、案外また泳げた。ベンチで休憩すると疲れるわけで、泳ぎ続けてると案外ずっと泳げたりするらしい。

夕食日記。うなぎ。家で焼くのが一番旨い。夕食の後、絵の話になり、妹が小学生低学年頃に描いた絵を母がひっぱり出してきた。これが、すごかった。水彩絵の具で一気に描いたと思われる動物や野菜の絵。勢いあって力強い。衝撃。見た瞬間に山田かまちが小学校3年の頃に描いた動物の絵と重なった。で、かまちの画集を引っぱり出す。お前こんな才能あったんかと盛り上る。両親もこれは似てるなと面白がる。いや、真美の絵には言葉まで添えられていて、それがまたいい。完全に参りました。自分の凡人さを思い知った。


080713
メモが週末日記になりつつある。
土曜は終日会社。

7月13日(日)
毛綱モン太のお母さんに手紙と頼まれていた写真を送る。今思い返すと毛綱モン太の反住器は幻庵と似ていなくもない。外界からの、包まれ方の性質が。
そのまま別の写真カット作業。写真切ったら、ベットの上にとにかく全部並べる。そして全体を俯瞰する。この瞬間が好き。いろんな場所の写真が散らばっている状態。本にまとめるのもいいけど、こういうふうに並べたり貼ったりする写真もいい。
夜、写真切ってたら、音楽かけたくなり、以前もっらってきたPioneerの50センチ以上あるでかいスピーカーをつないで、ツタヤでCD借りてきて、かけてみる。そしたら結構いい音出る。熱い。ちゃんとした振動がくる。夜中だけど音量かなりあげる。幸い、自宅の隣地は駐車場と空きなので。音は大事だな。今、狭い自分の部屋にはでかいスピーカーあって、製図版あって、本があって、画材なんかも積まれて、少し植物あって、スタンドの照明あって、なんかアトリエかスタジオっぽくて、心地いいと感じる。でも一番大事なのは音かもしれない。特にこういう都市で暮らしてるから。親父もPioneerのJBLオリンパスという僕のよりはるかにいいスピーカー持ってて、昔はこんなデカイのどーすんだと思ってたけど、若き頃の親父がそれを買った理由も今はわかる。
なんて書いてないで、試験勉強しなきゃいけません。


080707
トマト日記。会社行ったら、朝、トマトに小さい黄色い花が咲いていた。このペースなら8月にはトマトの実がなるかもしれない。


080706
昼、帰宅。神戸・大阪は一日とは思えない長い日だった。シャワー浴び、昼食とり名古屋駅へ。

昼過ぎ、名駅でようちゃんと話し。子ども対象の医療学習グッズに、マジックが使えないかについての相談。ぜひ実現させてほしい。マジックの驚きとかユーモアによるワクワク感は、そういう分野にこそ活用できる。しばらくはネタ集め。

夕方、そのまま名駅で、ひろみつ、碧さん、ごっちゃん、ひろみつの友人らと飲み。後半はほぼ、ひろみつと話す。ものをつくる人としてすごく共感できる話などいろいろ。自分はホントまだまだだな。応援したい。で自分はそれ以上に勉強しつつ動かねば。


080705
2008年7月5日(土)

朝10時平針を出発。久々の一人旅。10年ぶりくらいに新幹線に乗る。それにしても速い。窓の外の風景はビュンビュンと過ぎていく。正直言って、速すぎて怖い。飛行機が離陸するために加速している瞬間が、ずっと続いている状態。緊張しっぱなし。飛行機は離陸時こそ怖いが、その後はあのなんともいえない解放感、旅へと解き放たれた感覚が好きだし、空港とか機内とかは僕がかなり好きな場所の一つ。それに比べて、新幹線の速すぎて楽しみにくい車窓からの風景、車内の内装のつくりの雑さ、味気ない名古屋駅と駅員たちのイマイチな接客。地上を走るハイテク新幹線は、ジェット航空機の足元にも及ばない。電車は、カタン、カタンと走るローカルな列車に限るな。

12時、新神戸駅着。タクシーで兵庫県立美術館へ。新幹線とタクシーを使ったため、あっという間に美術館に到着。約2時間前には名古屋市の自宅にいたのに。ここに来た目的は2つ。一つは大学時代の先生、川崎和男と、今売れっ子脳科学者の茂木さんの対談を聴くため。もう一つは、このところ興味を持っていたアーティスト、横尾忠則の大きな展覧会が開催されていて、それを見に来た。今回は時間が限られていたため新幹線とタクシーなんて乗ってしまったが、これだけの交通費かけてでも来てみたかった。

13時半、川崎先生と茂木さんの講演。テーマは音楽。ミズキ、カワセ、エッちゃん、チハヤんも来ている。2年ぶりに話す。元気そう。創チャンにも挨拶。川崎先生のプレゼンの最初の画面には「私の「いのち」にはビートルズの響きが耳鳴りになっている。」からはじまる言葉。ビビった。まさに自分がこの会場に来る途中で、頭の中でビートルズの曲が流れていて自分のつくるものにビートルズの影響が出てくるかも、と考えていたところだったので。来て正解だったと思った。で、プレゼンはいつもどおりかっこいい映像と音楽ではじまる。川崎先生の話はいつも刺激になる。茂木さんとの会話はある意味面白かったけど、音楽に関してそこまで新しい話は得られなかった。とにかく、音をたくさん聴こうと思った。

みんなと別れ、その後、横尾忠則の展覧会へ。こっちの方がすごかった。実は。こんなふうに書くと変に誤解されそうだけど、横尾さんの絵で、僕が描いた絵と似てるものもあったりしたし、素直にいろいろ共感できる部分はあった。おもしろい。去年は、若冲展が金賞だったが、今年は横尾忠則展が金賞だな。個人的に。で、お土産コーナーで買いまくってしまいました。ポストカード、本、本、本、あと腕時計も。帰りのタクシー代と新幹線はあきらめ、買う。さいふ残金、3970円。ま、どうにか帰れるだろ。夜8時、美術館をあとにする。

新幹線をあきらめ、夜8時。時間的に間に合うのか、そもそも名古屋までお金が足りるのかいささか不安になる。JR灘駅で駅員のおじさんに尋ねる。調べてもらってぎりぎり鈍行で間にあうらしい。切符は3890円らしい。ホントにぎり。ホントに感謝。って言ってたら、おじさん、「あーそうこうしてるうちに、たった今電車行っちゃったよ。」とのこと。いや、それはチョッとやばくないですか。高速バスとか調べても、明日朝までないらしい。「マアとにかく次の電車で行けば、芦屋駅の乗り換えが間に合うかもしれない」と言うおじさんを信じることにした。でも、間に合わないかもしれないから買うのは大阪までの切符にしといた方がいいね、だって。言われたとおり大阪行き390円の切符を買う。間に合うか、一分一秒を争う状況。
とりあえず、さっき展覧会で買ったばかりの、横尾忠則の腕時計を取り出し、つける。


もし間に合わなくても、明日日曜日の昼に帰れればいいから、ファミレスで頑張り明日の高速バスで帰れるだろうし、横尾忠則展を見たんだからこんな困難なんとでもしてやろう、とわけわからず意気込む。15分後、芦屋駅着。向かい側に、米原行き電車。どうやら間に合ったらしい。これで、米原で名古屋行きに乗リ、帰れる。一安心、なはずだった。が。

乗り換えに間に合った電車の中で考える。何かせねば。こんなもんじゃない。つまり、このまま帰りたくない。もっと面白いことを。という、気持ちが消えない。横尾効果だろうか。そして社会人になっての反発もあるんだろうか。つまり、乗り遅れるか、お金が足りなくなるくらい、なってしまった方が、おもしろいことになったんじゃないか、と思う。しかも、一人旅だから、その考えを誰も止めてくれない。
自分はどうしようもないバカらしい。大阪駅に着いて、その、名古屋帰宅コース電車を、降りてしまった。その最終電車を、飛び降りたのだった。


予定外の、大阪駅着。完全に、予定は未定、状態。ひとまず、切符売り場で、明日朝一番の高速バスの値段を聞く。2900円。買える。購入。残金、700円。ちなみに銀行のカードは家に置いてある。もちろん、明日朝まで厳しい。こうなったら、あれに挑戦するしかない。大道芸。で、稼ぐ。って、ここは本場、大阪か。大丈夫か。駅周辺はそういうことやれる雰囲気ないし。あれこれ考えつつも、ちゃっかり安く過ごせるファミレスも探しつつ、梅田の街を歩く。まだ9時過ぎで人は多い。しかし、自分が探す、700円で明日まで生き伸びる場所はなかなかない。結構、必死です。でも、おかげで街の見え方は違う。いろんな人がいる。ビルの鏡のようになったガラスの前で音楽かけダンスする若者たち、徹夜覚悟で明日のバーゲンの列に並ぶ人、中央分離帯の0円ハウスに隠れに行くホームレスの人。

もう少し明るい雰囲気の街、そしてファミレスみたいなのがある場所へと、地下鉄でなんばへ行くことにする。地下鉄代、片道230円。明日、梅田へ戻らなければいけないので、往復で460円。これで残金340円。しらふなのに、よくやるよ。意味不明としか言われなさそう。と一応は客観的にも考えている。いや、ホントはかなり必死に考えているから不安もデカい。だけど、あるのは、とにかく何かはわからないけど何かやらねばという気持ちだけ。

道頓堀周辺を歩く。やっぱりこの街は明るい雰囲気。イタリアに通じる。いい街だ。歩いていると一度来たことがあるのを思い出す。昔、大学の先生が、映像は「言葉」にすることで記憶できる、と言っていたが、僕はそれだけじゃないと思っている。僕は、映像をそのまま映像として記憶している気がしてならない。コンビニで麦酒一本購入。150円。残金、170円。アーケードの路上に自分の描いた絵を広げている同い年くらいの青年がいて、話す。北海道から来たそうで、よくこうやってで絵を広げ、売っているとのこと。終電もなく、時間は無限にあるのでいろいろ話す。今日見た横尾さんについて、ピカソについて、絵を好きでいたいという話について。青年は、今日はAM3時くらいまでここにいるとのこと。途中、自分は本屋に行く。雑誌でたまたま、サカグチさんの文章を発見、読む。ちょうど路上について書いていた。「On the road」とか「In the Club」とか言ってて、自分とかぶる。絵を描く青年のとこへ戻り、今日買った横尾さんの本見せる。そして。自分はそのアーケード下で、一発芸やジャグリングを決行。さすが、見ているのは大阪人。つっこみもうまい。そのおかげもありいい感じ。終わって、ちゃんと、袋置きました。驚いたことに、「紙」が数枚。ビビった。いいんすか?大阪人、あざす。いや、おおきに。感謝感激。危機的貧乏状況脱出。なんか占い師と名乗るおじさんも現わる。僕の手を見て、君は将来成功するとのこと。基本、僕は占いとか全然信じない人だけど、今日のこの言葉だけは覚えてときます。おじさんもお元気で。3時近くになり絵描きの青年は友人の家にいくとのこと。お元気で。自分は、やっと夕食。ヨシ牛でも、旨い。感動。飯にありつけました。大阪なんば、感謝。

明日朝の出発まで、ネットカフェで今日の日記とスケッチを書き2時間ほど仮眠。少しリッチになってしまったな。あの時、大阪駅で電車を降りたのが、ずいぶん前のように感じる。

6時半起床。今から梅田に向かえば、朝一の名古屋行きの高速バスには間に合いそうだ。
少し時間があるので、昨日のアーケードを通ってみた。
建設現場の鉄板が並んでいる。その鉄板の隙間から、朝陽がもれ、光の筋が幾重にも輝いていてキレイだった。